インドカレーは自分でつくれ(平凡社新書) 田邊俊雅(著/文)メヘラ・ハリオム(著/文) 平凡社

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インドカレーは自分でつくれ(平凡社新書) 田邊俊雅(著/文)メヘラ・ハリオム(著/文) 平凡社

インドの母さん忙し母さん、手間と時間のかかる料理はノーサンキュー・・・そういうこってす。
って、なんの事かわかりませんね?失敬失敬。

インドの家庭は大家族、それで家事の負担は女性にかかっている現状なわけですから、何時間もかけてじっくり作るような料理は無理。
専用の窯が必要な「ナン」だって一般家庭では作れません。だから発酵なしでフライパンでも作れるチャパティね!

カレーだって基本を押さえたら、手軽に自分で作れるんですよ?という趣旨の本であります。ポピュラーなジャガイモカレーでは・・・
クミンシードを油で温め、にんにくのみじん切り、しょうがのみじん切り、玉ねぎのみじん切り、乱切りトマトを炒める
パウダーのパプリカ、ターメリック、カイエンペッパーと塩を入れ、ジャガイモを食べやすい大きさに切ったのを加えて更に水を足して煮る
仕上げにガラムマサラでフィニッシュ・・・みたいな手順が紹介されています。これがカレーの基本ですって。
スパイスを何十種類も用意しなくてもよいみたいです。

骨付き手羽肉とかはじっくり煮込みますが、基本的には具材の「煮えばな」を楽しむのがインドの家庭料理だとか
日本のお味噌汁だって料理屋さんみたいな出汁引きを毎朝やってはいませんものねええ・・・

日本の食材をスパイスを使ってインド流に料理してみよう!という流儀で紹介されるレシピの数々。
特に気になったのは「ふり大根のカレー」!どうする?どうする?大根を蕪にするのもアリ?

ハリオムさんは横浜の有名インド料理店のオーナーシェフ。そのレシピをもとにインドカレー研究家の田邊さんが執筆されています。
お家ごはんのアクセントに。

盆土産と十七の短篇 中公文庫 三浦 哲郎(著) 中央公論新社

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盆土産と十七の短篇 中公文庫 三浦 哲郎(著) 中央公論新社 ISBN 9784122069015

盆土産-少年は何度も「えびフライ」と呟きます。でもそれは「えんびフライ」としか聞こえず、姉から訂正を受けてしまいます。
久しぶりにお盆に帰省する父親が、土産に「えびフライ」を持って帰ると知らせてきたのです。
少年は「えび」については知っています。沼には小えびがたくさんいます。
給食に時たま鯖フライが出るので「フライ」についてもわかります。
でもあんなに小さいものをどうやってフライにするのでしょう?少年にはまったく想像ができないのです。
「えんびフライ」「えんびフライ」・・・少年の心を虜にする謎の食べ物、「えびフライ」とは一体どのようなものでしょう?
東北の寒村の昭和の暮らしが思い浮かびます。見たことのない懐かしき世界です。

芥川賞作家の心床しき短編の数々。その多くは少年の視点です。幾つになっても子どもの思いが蘇るような・・・。
中高の教科書に採用された作品を中心に構成された、文庫オリジナルの短編集です。

NHK大河ドラマ「麒麟がくる」第29回「摂津晴門の計略」

ようよう義昭様とともに入京して奉公衆となられた十兵衛様でございます。良き哉良き哉。んだけど先行きは不安よ。足利幕府の破滅が近づいた感じの予告編でございました。腐れ切った幕府の内情!とか、無能な味方である!とかとか~。そして立ち塞がってくる感じの晴門様。もしかしてこの章のラスボスはこの方なのか~?

信長様の鶴の一声で完成しつつある将軍御座所の二条城。近所近在から人足や材料をかき集めての突貫工事。完成間近の広間には豪華な家具の数々・・・これもあちらこちらから供出させたものらしいですよ。
信長様は得意顔や~!馬場には桜が欲しいな!どこぞの寺に桜はないか?やりたい放題ってな感じです、信長様。納品検査の細川藤孝様は少し浮かないお顔。信長様が将軍の名を借りて京中の宝物をかすめ取っているという悪いうわさが!誰が立てているか大体予想はつきますけど、立てますっ立てますっていう方ですよねええ~。
言いたいものには言わせておけばいい、幕府の中には金貸し業の上前を撥ねている者もいる、信長様の事を悪く言う資格はないと鼻息荒いのは十兵衛様。
一方調度品を持ち出された、返してくれと苦情に来ている寺の衆。義昭様はもともとお坊様。返せと言うなら返してやれと仰いそうに思われますが・・・晴門様がどう動くか!ここを見ておく必要があると厳しい顔をする十兵衛様。懐柔してどうにかしていこうと言う考えはなさそうです。どうなんでしょうねえ、十兵衛様と晴門様が身内同士で戦う事でかえって幕府に悪い影響が出なければよいのですが。
さてさて当の晴門様。義昭様におもねりつつ追い詰めている気配です。信長殿が岐阜へ戻った後、少しずつ返していくからと仰せの義昭様。目立たぬように少しずつ返すって・・・(汗)。
それは名案!と受け入れる晴門様なのであります。その中で、ごっそりこっそり懐に献上金を捻じ込んでいる晴門様。結局一番得しているのはあんただな!っていうか、獅子身中の蒸しアワビ!早々にタイトル回収かあああっ!でんっででんっででんっででん…

 義昭様を訪れる駒さん。将軍様の思惑は、重い病の者を入れる館、貧しいものを入れる館の建設。いいなあ・・・義昭様はあくまでも弱い者の味方ですよ!命ずれば館くらい作れる!だが職員のめどが立たない、金がないのじゃという将軍。とりあえず一つ作ってはいかがでしょうと進言する駒さんです。一千貫あれば作れる?駒さんさっそく一千貫の胸算用・・・東庵先生のバクチの勝ち分を取り上げるサンダンス軍曹?これを元手に経営拡大?千貫貯めたいのです!強引だなああ・・・

 現場監督中の十兵衛様に童がもたらす一通の文。指示の通りに来てみれば・・・差出人は伊呂波大夫みたいです。音曲の鳴る中のお出迎え。十兵衛様に合わせたいお方があるとか~。最初から太夫が呼びにきたらよいですのに・・・あ、それが憚られる相手でしたか!
 やっぱりかっちりぴったんこ、会わせたいのは先の関白・近衛前久様だって!先の将軍・義輝様暗殺に加担した嫌疑をかけられて身を隠したっていう?むしろあれですよ、とっ捕まえなきゃならないわけですよ、将軍奉公人の十兵衛様ですもの。なぜ?敢えて?
 太夫の言うよう、だからこそあって欲しいとお願いして、先ほどから鼓を打っている楽士に振るや、なんと南都南斗六聖拳、この方こそ前久様なのでありました~。大胆すぎて見つからなかったっちゅうやつですな。

 十兵衛様に鼓を打たせて、結構うまいんでちょいとビックリした感じの、前久様のお話は・・・近衛家のライバル、二条晴良が摂津晴門と幕府を味方につけて自分を失脚させた。近衛家の領地を奪った。幕府によって生きる道を失った公家が鉄砲を持てば京がまた戦になってしまう。だから身を隠したわけか~。
 前久様は越後のちりめん問屋・・・じゃなかった、越後の上杉輝虎様の言葉を持ち出されます。今の幕府は己の利しか頭にない。天下を睨み天下のために働く者がおらぬゆえ世は治まらぬ!いかにも上杉謙信様なら仰いそうなお言葉ですねええ。

 しかしそもそもなんで前久様は十兵衛様を呼び出したのかというと、それができるのは!幕府を変えられるのは!織田信長かと思うておる!その信長に憚りなく物申せるのは明智十兵衛と聞いた!だから話しておきたかったのだ!つまり世のため人のために足利幕府を改革して欲しいという事か~。
 命乞いまでしたくはないとあっさり話を切り上げる前久様。あとに残った伊呂波大夫が捕捉します。本当は前久様はこういうことも言いたかった。この京には帝もおいでだと。
 御所も荒廃している。帝も所領を奪われて困窮しているのだと~。帝のひいおじいさまが崩御されても、お弔いの費用がなく二月も放置された!それを助ける立場の幕府は・・・見て見ぬふりをした~!御所をご覧になったらわかりますって・・・十兵衛様も驚愕してます!

 さっそく十兵衛様に声をかけたのは木下藤吉郎様であります。前久様と会ってたって?なんでもお見通しの藤吉郎様です。密偵・・・ラッパでしたっけ、要するに忍びの者を使ってらっしゃるんですな。
 で、どうするつもりなの?捕まえるの?捕まえないの?藤吉郎様は、京を治めるためには公家の動きをつかみ機嫌を取るのが一番だと仰る。前久様は公家の筆頭!使えるかどうかを見計らっているところで、と~。
 藤吉郎様は近々京の奉行になると聞いております。将軍の周辺が信長様を裏切らないよう監視するのがお役目ですと~~!私の事も調べておられるのか?と、気色ばむ十兵衛様。たちまちトボケ顔の藤吉郎様、公家衆は必ず寺や大名とつながっていて油断してると足元をすくわれるぞ、気を付けろよと申し上げたかっただけの事だよ~ん♪では、これにて・・・とまあ人を食った態度で去りにけり去りにけり。
 後々の事を思えば意味深なやり取りでしたな。この藤吉郎様なら、本能寺だってお見通しのうえで、むしろ大返しの準備をしてた!みたいな成り行きになるのでしょうか?あああるいは!まさかたまさか八坂の六平、全ての糸を引いていたりしちゃったりなんかしてえええ~!妄想暴走閑話休題・・・(恥)

 十兵衛様は信長様に愚痴ります。藤吉郎って失礼な奴だなああ!みたいな?だけど信長様は一笑に付されます。あれはそういう奴だ、勘弁してやってくれえ。何かと助けになる男故、うまく使うて幕府の役に立ててもらいたいと仰る。信長様の方が一枚上手か~。幕府の内情などお見通しって感じでしたねえ。
 幕府は腐り果てている!みな口をそろえてわしに何とかしろと言う。しかしわしは将軍ではないと仰る信長様。そこを何とか口を出して欲しいと言う十兵衛様。岐阜に戻る前に幕府の役人を一新してもらいたいと願い出る十兵衛様です。つまり摂津晴門様達を失脚させてくれって事ですな。それはそなたの役目であろう!信長様の正論炸裂!そうですよ~、幕府の一員ですからね十兵衛様は。

 朝倉義景は美濃を攻めようとしている。美濃を失えばこの京は危ない。だから美濃を護るための戦支度をしなければならぬと言う信長様。そりゃそれが本業だもな~。後を頼む十兵衛様に対し、やり方は任せる!信頼をかけてもらったな?こうなったらやるしかねっぺよ!
 昔幼い頃父に尋ねたことがあると言い出す信長様。この世で一番偉いのは誰かと尋ねたら、それはおひさま!その次は京におわす天子様、帝じゃと申された。その次はと尋ねると、帝をお守りする将軍様じゃと申された!将軍は帝の門番、我らはその門番をお守りするため城を作っておるのじゃと。近頃はその将軍様が帝を護ろうとしてはいないと、だから父が金を出して修繕したとも・・・。御所を見たらわかりますとの伊呂波大夫の言葉がリフレインリフレイン。

 そんな十兵衛様にあらぬ疑い!土地の横領疑惑?返せと訴えられている!それは公方様より下されたものであると言う十兵衛様。これは多分罠だよ!やられた~ってお顔の十兵衛様に、摂津晴門様が立ちふさがる!あらぬ疑いをかけられている十兵衛様!公方様から下さった土地が、どうしてこういう事になるのかと晴門様を責める!つまりこれ、政所が横領した土地を回してきて、十兵衛様を悪者に仕立て上げたに相違ない!ってな感じに言い募る十兵衛様!
 いちいち存じておらんのうと惚ける晴門様。こういうのは一つ一つ念入りに5年10年かけて詮議するとおっしゃる。そうやって帝の領地も切り崩してきたのかと切り返す十兵衛様。この場はうやむやに済まそうとする晴門様に対し、だれが横領したのかしっかり詮議しましょうと言う十兵衛様。真っ向勝負かああ!
 困ったお方じゃと言って、訴状を破く晴門様。世の仕組みを教えてさしあげたのじゃが・・・じゃ~が~!いやいや、悪者感満載ですな。

 ここでまた伊呂波大夫のもとへ向かう十兵衛様。御所を拝見したいと仰る。ならば案内いたしましょうと太夫がお連れする壊れた塀。むっちゃ荒れてますわ~。誰でも入れるわ、これ~。
 中へと誘う伊呂波大夫。遠慮しつつも後を追う十兵衛様。拾い親の近衛様の繋がりでここに来たことのある太夫です。尼寺へ遣られる前、ここに連れてこられて寒くて不安で泣いていたら、若いお公家が蹴鞠の稽古をしていた。その方はこれをやるからもう泣くなと懐から石を差し出してくれた。それは暖かい・・温石だと申されました。今でも大事に持っております・・・そのお方こそ今の帝であられます!
 生まれて初めて、人の顔が美しいと思った。その後近衛家を飛び出して今にいたる・・・。今この壊れた塀を見るにつけ、ここだけでも直さねば、奇麗にしておかねばと思う太夫。自分が泥にまみれて生きているものだから!なおさらだよなああ・・・

 二条城完成!織田信長の底力を示す出来事でありました。義昭様も大喜びです。藤吉郎様は自慢顔で内覧会開催です。豪勢ですなああ。ここで浅井長政様とご対面の十兵衛様。信長様の妹のお市様のお婿さんですよねえ。これまた意味深な逢瀬だなあ~。この方も所詮最後はシャレコウベ・・・
 ここで信長様から十兵衛様への密命!わしの後から美濃へ戻ってまいれ。越前の朝倉義景の件でそなたから話を聞いておきたい!なにやら物騒な雰囲気ですよ、信長様。動乱の予感だ~。十兵衛様に去来するのは、きらびやかな二条城と正反対の、御所の荒廃したお姿なんですねえ、これが~。